簿記能力検定試験は、簿記に関する知識や技術、詳しくは企業等の経理事務に必要とされる能力の判断基準となるレベルを確認する資格を得るための試験です。
昭和31年に第1回簿記能力検定試験が実施されて以降、様々な企業で活躍する経理事務能力を判断する基準資格として活用され、また、同職を希望する就職希望者たちが求める有効資格の一つとして数えられています。
簿記能力検定試験の概要・日商簿記との違いや難易度
簡単に簿記検定と呼ばれることもありますが、複数の団体の簿記検定と混合されてしまうことから、全国経理教育教会簿記検定能力検定、略して全経簿記とも呼ばれています。
試験は毎年5月、7月、11月、2月と複数回実施されており、検定試験の申し込みはすべてインターネット手続きで容易に行うことができ、近年ではパソコンだけでなくスマートフォンからの申し込みにも対応しています。
メールアドレスを登録することでマイページを作成し、そこから申し込みから検定の合否確認まで行えます。
試験会場は協会が指定する全国各地の専門学校で行われ、受験料は上級から4級までに区分されて異なり、1級から4級までは2000〜1000円代ですが、上級のみ7500円と受験料設定が大きく離れています。
試験時間は全て90分に設定され、筆記試験によって各級の合格を判定します。
簿記検定は複数あるため、全経簿記と日商簿記を混合してしまうこともありますが、両者の違いはまず、主催者が異なります。
全経簿記は先述した通りですが、日商簿記は日本商工会議所が主催しています。
両者のうち知名度の高さとしては日商簿記が上で、全経簿記は低めです。
そのため一般的に簿記検定と呼ばれる場合は日商簿記をイメージする方が目立ちます。
同じ簿記検定に分類される資格試験ではありますが、その難易度は同じではなく、全経簿記はやや難易度の低めの資格として設定されており、日商簿記と、全国商業高等学校協会が主催する全商簿記の中間的難易度と位置づけられています。
受験対象は主に専門学校生としており、学生が就職を有利にする資格として活用しやすくなっているほか、学生以外でも受験が可能です。
もちろん、全経簿記の中でも4級から上級へと高くなるにつれて難易度も異なってきます。
経理事務職を目指すようであれば、各種簿記試験は有意に活用できます。
そのうちの全商簿記は専門学生を中心対象としていることから、学生であれば在学中に合格に必要な勉強が十分に行われますし、レベルも各種用意されているため難しくて敷居の高い資格となることもありません。
年間試験回数が多く、容易なインターネット応募と合否確認など、学生外の受験も手軽なのも魅力です。
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