市販のパソコン会計ソフトを用いて、その知識と実務能力のレベルを判定する資格が、会計ソフト実務能力検定です。
市販品の会計ソフトを用いた試験のため様々な現場にそのまま役立てやすく、実務を中心とした問題構成ということで、より実践で活用しやすい資格です。
また、厚生労働省の若年者就職基礎能力支援事業、通称YESプログラムにも認定されている資格試験です。
なお、平成5年より試験が開始されて以降、数多くの受験者に利用されてきましたが、近年のニーズやビジネスの変化によって受験者が減少したことから、残念ながら平成27年度の実施を最後に終了が決定しています。
会計ソフト実務能力検定の概要や難易度について
検定級は2級と1級に分かれており、2級に受験資格は必要ありませんが、1級は2級の所持、または日本商工会議所が実施する簿記検定資格2級以上の取得者が対象でした。
2級は筆記60問のマークシート方式テストが行われ、時間は60分、正解率70%で合格です。
出題内容としては、パソコンシステムの知識から企業実務の知識、財務会計ソフトの知識で、各分野の基本的レベルの理解度を判定します。
1級は実技30問の記述式テストが行われ、時間は120分、60%以上の正解率で合格で、財務会計ソフトを操作した各種データ作成、処理能力により判定します。
2級の難易度は会計ソフトを操作するテストを行わないため、必要な知識さえあれば難しくなく、公式ガイドブック等の適切な教材を把握しているだけでも合格は可能でした。
ですが、筆記問題の中には会計ソフトを操作する上での知識を問う問題が含まれているため、ソフト利用経験量が合否に関わることとなりますが、それでもスクール等を利用せずとも独学で学んで合格を目指せる易しい難易度でした。
1級となると2級より難易度は高まり会計ソフトを使った実技試験ともなるので、ソフトを扱った実務経験がないと合格は難しくなりました。
知識的には日商簿記2級、または全経簿記2級程度が必要とされていました。
必要知識を備えており実務経験もあれば1級も困難ではありませんが、ただしパソコン入力速度はある程度求められ、ブラインドタッチが行え実践に通用するスピードを身につけておくことが必要でした。
平成27年度を最後に試験実施は終了しますが、すでに保有している資格能力は失効しません。
1級は特に実用性の高い資格として注目されており、会計ソフトを利用して帳簿作成を行う職場であれば有効に活用できます。
また財務や税務といった専門実務知識を身につけている証明ともなるので、各種事務業務を担当する上でも十分役立てられるでしょう。
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